第2回 10代から出会う翻訳文学案内〈新・世界文学入門〉参加
- 公開日
- 2016/05/11
- 更新日
- 2016/05/11
部活動
1月31日(日)に東京大学本郷キャンパスにて開催された「第10代から出会う翻訳文学案内〈新・世界文学入門〉『沼野教授と読む世界の日本、日本の世界』」に文芸部の3名が参加してきました。
本年度第2回目となるこの会は、作家の川上弘美さんをゲストに「『私と文学』—なめらかで熱くて甘苦しくて—」をテーマに、川上さんの幼少期の読書歴や大学時代に書いたSF小説、さらに結婚、子育てを経て再び筆を執った時の話など人生のなかで小説とどう向き合ってきたのかというお話を聞くことができました。途中、俳人であり川上さんが師事する小澤實さんも登壇し、俳句についてのお話もありました。
また、翻訳文学に関する対談ということもあり、川上さんの著書『真鶴』が英語、ロシア語、ポーランド語にどのように翻訳されたのかについての考察がありました。まず、作品冒頭部分を、作者の川上さんご自身が朗読しました。その後、東京大学に留学をしている学生による各国の翻訳文の朗読を聞き、各学生から日本語の原作と翻訳との違い、また原文のニュアンスや良さを伝えるために訳す時に工夫された箇所などの指摘がなされ、翻訳文学の課題と魅力を知ることができました。
最後の質問コーナーでは、本校3年生からの質問にも丁寧に答えてくださり、講演後にも直接お話をする機会までいただきました。実り多き一日となりました。