文学散歩
- 公開日
- 2016/05/11
- 更新日
- 2016/05/11
部活動
夏休み直前に、文芸部で文学散歩に行ってきました。
本校を出て、まずは新文学運動に乗り出した若者たちの文学結社「硯友社」跡地を訪れ、神楽坂方面に進みました。そこまず、『坊ちゃん』の主人公の出身校のモデルとなった「東京物理学校」の明治時代の木造校舎を復元した近代科学資料館を訪れました。その後、『坊ちゃん』にも登場する毘沙門天善国寺や、尾崎紅葉旧居跡、演出家・島村抱月と女優・松井須磨子が人生のピリオドを打った芸術倶楽部跡、抱月や坪内逍遥らが勉強会を開いていた赤城神社を訪問しました。
その途中、神楽坂に紙問屋を開いてから約350年の歴史を持つ「相馬屋源四郎商店」で、社長の長妻様よりお話をいただきました。ここで作られた和紙は徳川家や宮内庁の御用達であったということで、貴重な資料を拝見することができました。さらに尾崎紅葉、夏目漱石、石川啄木、坪内逍遥、北原白秋らの文豪たちが愛用した原稿用紙や、作家の直筆原稿など、日頃見ることのできない文献等を見ながら、作家にまつわるお話もたくさんいただきました。ここは原稿用紙発祥の店ということもあり、原稿用紙の生まれたきっかけやデザインの秘密、また原稿用紙一枚にかける紙問屋としての思いなど、長い歴史をもつ職人ならではのお話を聞くことができました。
創作の上で欠かせない紙一枚に込められた思いや工夫を知り、さらには何気なく見てきた土地をいつもとは違う角度から見直すことができた貴重な時間を過ごすことができました。